食欲が出ない・みぞおちがシクシク痛む人へ。
効くものを、根拠の強い順に並べました。
この5つは「夏バテ」で様子を見てはいけないサインです。市販薬より先に医療機関へ。
受診先は内科または消化器内科。 「2週間以上続く」「50歳以上ではじめて出た」も、それだけで受診を考える理由になります。
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同じ「食欲がない」でも、原因が違えば効くものが違います。見分けの軸はひとつ ―「発熱・下痢・嘔吐・血便があるか」。あれば④、なければ①〜③で考えます。
食後の張り・すぐ満腹になる・みぞおちのシクシク/灼熱感。検査をしても異常が見つからないタイプ。
だるい・食欲が出ない・立ちくらみ。汗をかいた日ほど強く出ます。食欲不振そのものが脱水のサインのこともあります。
胃もたれ・便通の乱れ・冷え。出入りの多い日に悪化します。
発熱・下痢・嘔吐・血便。カンピロバクターのように潜伏期が2〜10日と長く、原因が思い当たらないこともあります。
暑さが胃に届くまでには3本の道があります。どれも「胃そのものが弱った」わけではありません。
だから「冷たい物は絶対だめ」ではありません。問題なのは量とタイミングです。食後30分以降に、少量ずつ。一気に大量に流し込まないだけで、胃の負担はかなり変わります。
「効くまでの速さ」「根拠の強さ」「続けやすさ」「費用」で並べました。★が多いほど強い、という意味です。
| できること | 効くまで | 根拠の強さ | 続けやすさ | 費用の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 経口補水液を少量ずつ | 数時間 | ★★★ | ★★★ | 1本 約200円 |
| 六君子湯(りっくんしとう) | 2〜4週間 | ★★★ | ★★★ | 保険適用 |
| 五苓散/清暑益気湯/補中益気湯 | 数日〜2週間 | ★★☆ | ★★★ | 保険適用 |
| 市販の胃薬(症状に合わせて) | その日 | ★★☆ | ★★☆ | 1,000円前後 |
| 食事を少量・複数回に分ける | 3〜7日 | ★★☆ | ★★☆ | 0円 |
| 室温26〜28℃・直風を避ける | 数日 | ★★☆ | ★★★ | 0円 |
| 食後1時間あけて軽く歩く | 2〜4週間 | ★☆☆ | ★★★ | 0円 |
| 受診して内視鏡で原因を確かめる | 1日 | ★★★ | ★★☆ | 3割負担 5,000円前後 |
※ 効果には個人差があります。「治る」ことを保証するものではありません。費用は目安です。
夏によく使われる3剤は、効きどころの時期がずれています。いずれも保険適用で、ここが市販薬との一番の違いです。
食後の張り・もたれ・すぐ満腹になる、というタイプの中心になる漢方です。 機能性ディスペプシア(FD)診療ガイドライン2021では推奨度:強/エビデンスレベル:Aとされ、 食欲ホルモンであるグレリンを増やす働きが報告されています。
※ 漢方も薬です。体質や併用している薬によって合わないことがあります。医師・薬剤師にご相談ください。
抜くのではなく、消化しやすい形で「主食+主菜+副菜」を揃えるのが基本です。
おかゆ・やわらかいうどん・雑炊
豆腐・卵・白身魚・鶏むね肉・しらす・納豆
バナナ・すりおろしりんご・ヨーグルト
一度に多く食べず、少量を数回に分ける
禁止ではなく量とタイミング。食後30分以降に少量ずつ
胃に留まる時間が長く、痛みが出やすくなります
経口補水液も5〜10分ごとに50〜100mLずつ
たんぱく質不足は回復を遅らせます。量を減らして回数を増やす
水分の適温は5〜15℃。冷たすぎると腸での吸収が落ちるので、氷入りをあおるより「冷蔵庫から出したて」くらいが目安になります。
薬より先に効くことがあります。全部やらなくていいので、続くものを1つ選んでください。
※ 運動とFDの関連は観察研究の段階です(因果関係は今後の検証待ち)。効かなければ無理に続けないでください。
症状に合わない薬を飲んでも効きません。そして、期限を決めずに飲み続けないことが大切です。
| こんな症状のとき | 選ぶ種類 | ひとこと |
|---|---|---|
| 食べすぎ・もたれ | 消化酵素薬 | 消化を助けるタイプ |
| 胸やけ・酸が上がる | H2ブロッカー | 胃酸の分泌を抑えるタイプ |
| 空腹時の急な痛み | 制酸薬 | 出ている酸を中和するタイプ |
| 慢性的に胃が弱い感じ | 健胃薬 | 胃の働きを助けるタイプ |
どれを選ぶか迷ったら、症状をそのまま薬剤師に伝えて選んでもらうのが確実です。
受診でしか選べない薬もあります。たとえばアコチアミドは、内視鏡で確かめてから使う消化管運動の改善薬で、市販では買えません。「胃薬で粘る」より「一度調べて安心する」ほうが、結果的に早いことがあります。
セルフケアをしてはいけない側です。発熱・下痢・嘔吐・血便があれば、夏バテの枠から外して考えます。
カンピロバクター(鶏肉・レバー)/腸管出血性大腸菌O157(生肉・生レバー)/腸炎ビブリオ(生魚介)/アニサキス(青魚)/ウェルシュ菌
カンピロバクターは潜伏期が2〜10日(平均3日程度)と長く、「何を食べたか」が思い当たらないことがあります。まれに1〜3週間後にギラン・バレー症候群を起こすことも報告されています。
高齢の方は暑さと喉の渇きを感じにくく、脱水が静かに進みます。 「食べられなかった」は、たいてい「水も摂っていない」とセットです。 食欲の低下はそのままエネルギーとたんぱく質の不足=低栄養につながります。 自力で体温調節が難しい方は、ご家族が室温と湿度を管理してあげてください。
いいえ。禁止ではなく「量とタイミング」の話です。胃は冷たい飲み物を体温近くまで温めてから腸へ送るため、冷たいほど送り出しに時間がかかります。食後30分以降に、少量ずつ。これだけで負担は変わります。
抜くより、量を減らして回数を増やすほうが回復は早くなります。たんぱく質が不足すると戻りが遅くなるので、豆腐・卵・白身魚などを少量でも入れてください。
ここで挙げた4剤はいずれも保険適用です。内科・消化器内科で相談できます。市販の漢方もありますが、同じ名前でも量が違うことがあるため、薬剤師に確認してください。
もちろんです。とくに赤信号(黒い便・体重減少・飲み込みにくさ・背中や右肩の痛み・胸の圧迫感)がある場合は、2週間を待たずにその日のうちに受診してください。